古墳がわかる、見方がかわる古墳入門

朝活ネットワーク名古屋20190708

進行役:藤井康隆さん・西尾雅昭さん

テーマ:古墳がわかる、見方がかわる古墳入門

【内容】今、古代ロマンがブームです。古代の代表的な遺跡といえば「古墳」。まもなく世界遺産に登録される百舌鳥・古市古墳群はご存じのことと思います。古墳イコール仁徳、大阪、奈良と、いうのが一般的なイメージではないでしょうか?
しかし、ここ地元愛知・名古屋にも見るべき古墳が多数あるのです。金山熱田地区、国史跡に指定された志段味古墳群など、身近な遺跡にも目を向けて向けていただきたいです。
そんな思いから、意外と知らない古墳の役割、見方、楽しみ方をお伝えします。

【プロフィール】
藤井康隆:東洋考古学者、博士(文学)。1975年生まれ、大阪府吹田市出身。現職は名古屋市博物館学芸員。中国の考古学を専門分野とする一方で、日本の古墳時代も研究。国内各地での講演、海外での研究発表など実績多数。濃尾地方の古墳時代研究をリードし、守山区 志段味古墳群の発掘調査から国史跡指定、古墳公園整備までの道筋をつけた。中国、台湾、韓国、東南アジアを往来して、グローバルな視野の中で各地の文化遺産、歴史文化の特色や意義を考えている。

西尾雅昭:IT企業に勤務する一般会社員、GlobalBridge代表。
1967年名古屋市生まれ、守山区在住。インドでの海外勤務を通じ、日本の文化、背景、地元をよく知り、歴史的視点をもって発信することの大切さを知る。帰国後、外国人向け名古屋城ガイドを始める。古代への興味から、今年4月オープンした歴史の里で志段味古墳群のガイドも行う傍らで、イベントも企画。「学芸員と歩く熱田、金山地区古代ロマンツアー」
朝活ネットワーク講演「子供が自主的に勉強するようになる、親ができるたった一つの習慣」「城のミカター名古屋城のミリョク」

古墳について。古代の日本人の感性を知る。死んだら神様になる。誰のお墓かわからない。墓のカタチが決まっているのも日本人らしい。

古墳についての話でした。
3世紀から7世紀にかけて、日本にたくさん作られてきた古墳。

日本一大きい大阪府の堺市にある大仙古墳は南北525メートルもあり、敷地面積はナゴヤドーム12個分もあるそうです。
この古墳をつくるのに恐らく15年くらいもかかった。
現代で作っても2年6か月。もかかるそうです。

古墳にたくさんある埴輪(ハニワ)は計算に入れていない数字なので、実際はもう少しかかるかもしれません。
それほど大きなものが建設されていた。
平面積では世界最大のお墓です。

古墳はカタチのタイプはありますが、同じ形状をしているものがたくさんある。
金太郎あめのように同じ。それぞれに個性はあまり感じられない。

古墳には個人名を残すものがない。
これは他の国と比べると珍しい現象。
古墳が絶対的な権力の象徴ではないことを物語っている。
誰かのお墓ではあるのだが、誰のお墓であるかは重要ではない。
他の家族が死んだときもそこに追加で入れられることもあったそうだ。
個人のお墓ではない。

社会的な秩序やルールの象徴であったようです。

日本人の感性では死んだら神様になる。
死んだ人のことを悪く言わないし、死んだら個人ではなく、違う存在。
誰であるかは重要ではない。
日本人はそういう感性。

古墳の築造は奴隷が働かされていたというわけではなく、公共工事の一環でもあったようだ。
無理やり働かされていたというわけでもなく、賃金をいただいて働いていたようです。
これはエジプトのピラミッドでも同じく言われていることで、農閑期の仕事であったような一面もあるようです。

同じような古墳がいくつもあることから、専門の築造技術を持った集団がいたこともわかってきています。
高度な土木技術も古代人は持ち合わせていたようです。

古墳では祭りも行われたりして、お墓の機能だけでなくコミュニティの中で人が集まる場所という役割もあったそうで、これも日本人らしい完成だなあと思いました。

死んだ人は神様になるので、古墳にお墓的な考え方はあまりなく、「神様がいるところ」であるという感性だったのかもしれません。

名古屋にも古墳は多数あり、尾張氏という豪族がかつてこの古墳時代の4~6世紀には栄えていて、熱田・金山を中心に拠点を持ち、この中部地方を治めていたようです。

熱田神宮のすぐそばにある断夫山古墳も当時としてはかなりの規模だとのこと。
尾張氏の実力は相当なものだったと想像できます。

中山道の交通を押さえ、天皇家とのつながりもあったことが遺跡の発掘物からもわかっています。

面白いのは尾張氏の系図が残っていることです。
名前から天皇家とのつながりがわかるそうです。

でも尾張氏にはまだまだ謎な部分が多くこれからいろいろなことが解明されていくかもしれません。

今年の4月にはしだみ古墳群ミュージアム・SHIDAMUがオープンしました。
https://www.nagoya-info.jp/event/east/post_752.html
今回お話しいただいた考古学者の藤井康隆さんがプロデュースされた博物館でハニワづくりなどの体験もできるとのことです。
名古屋市守山区志段味近辺にはにはたくさんの古墳があります。

9月28日(土)には金山で藤井さんと西尾さんが案内してくださる古墳ツアーも予定されていますので、ぜひ興味のある方はご参加ください。
https://www.facebook.com/events/443005573207405/

今回のお話を聴いて、古墳について古代日本人の感性について、昔の方々の考え方や生活に触れることができてなんだか清々しい気持ちになりました。